「加圧トレーニング」の発明者である佐藤義昭先生は、ボディビルにあこがれて中学生の頃からトレーニングを続けていました。
当時は専門のジムもなかったので方法は自己流で試行錯誤を繰り返す毎日でした。
ある法事の席でのことです。お経を聞きながら長時間正座していたため、足がしびれてきました。
しびれを和らげる為にマッサージをしてみたところ、その時のふくらはぎの張り具合が、トレーニングを行って「追い込んだ」時に非常に似ていたのです。
佐藤先生は、その時の自分の足はどんな状態なのかを検証していきました。
「トレーニングをしている時も正座をしている時も、血行が悪くなっている。ということは、血流を悪くすれば、人工的にハードなトレーニングをした状態を作り出せるのではないか」
このひらめきから、加圧トレーニングは誕生したのです。その後は、いかにして血流を制限するか、どの程度の圧力を加えるべきなのかなど、何度もトライ&エラーを繰り返しました。誰でも実践できるトレーニングにするには、方法を確立するのと同時に、安全性も確保しなくてはならなかったからです。
そうして、45年以上の歳月を費やした試行錯誤と研究の結果、現在の加圧トレーニングが生まれたのです。
また、より広範囲な分野に、加圧トレーニングが応用できる可能性も広がってきています。
加圧トレーニングとは「適切に血流を制限した状態で行うトレーニング方法」のことです。
専用の加圧器具を使用して、腕の付け根(上腕二頭筋の基部)や脚の付け根(大腿部の基部)に各個人に合った適切な圧を掛けながら、目的に合ったトレーニングや運動を行います。
加圧トレーニングによってもたらされる効果の中で、代表的なものを5つ紹介します。
01 ダイエット
加圧トレーニングを行うと増大する成長ホルモンによって、太りにくい体になります。また、トレーニングによって筋肉が増えると、脂肪が燃焼しやすい体になります。
02 血行促進
加圧と除圧を繰り返すことで、血管に弾力がよみがえります。血行がよくなり血流量も多くなるので、新陳代謝が活発になります。冷え性や肩こりの不調を改善します。
03 回復力アップ
加圧をすると骨折や肉離れ、捻挫などのケガの回復が早くなるという研究データがあります。成長ホルモンによって、筋肉や靭帯の修復が早まると考えられています。
04 筋力アップ
軽い負荷で高い効果が得られるのでトレーニングを続けやすいのが特徴です。さらにケガなどもしにくいので、老若男女誰でも実践できます。
05 アンチエイジング
加圧をすると通常の約290倍もの成長ホルモンが分泌されたという研究結果が出ています。成長ホルモンは、肌のハリやツヤを取り戻し、脂肪の付きにくい体にしてくれます。